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クラスNo.1トルクのパワフル性能になって新登場!
2023年1月、HiKOKI(ハイコーキ)から、マルチボルト36VクラスのコードレスインパクトレンチWR36DFが新たに発売されました。従来機であるWR36DAの発売が2018年3月ですので、およそ5年ぶりのチェンジアップとなります。今回の記事では、新型機WR36DFの特徴をチェックしながら、従来機とはどのような箇所が変わったのか、比較もしながら見ていきたいと思います。
新型機の特徴をチェック
それでは早速、コードレスインパクトレンチWR36DFの特徴を見ていきましょう。
クラスNo.1トルクのパワフル性能!
新型機WR36DFは、クラスNo.1のトルク性能を実現しています(2022年12月現在。国内電動工具メーカーにおいて(HiKOKI社調べ)(コードレスインパクトレンチ))。最大緩めトルクは2,100 N・m(3秒以内に緩められるM30高力ナットの締付けトルク)、最大締付けトルクは1,400 N・m(締付け条件:M30高力ボルトを3秒締付け)となっています。最大締付けトルクについては、従来機は1,100N・mとなっていますので、約27%アップです。
作業効率がアップする賢い機能
従来機の締付け調整は打撃力を4段階に切替えるのみでしたが、新型機では強弱切替えスイッチとモード切替えスイッチを組み合わせることにより、作業に応じた締付け力に調整します。
― 強弱切替えスイッチ
強弱切替えスイッチ(パネルボタン右)を押すごとに回転数が4段階で切り替わります。各回転数の詳細は次の通りです。
| 1 | 2 | 3 | 4 | |
|---|---|---|---|---|
| 表示ランプ | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 無負荷 最高回転数 (min-1) |
600 | 900 | 1200 | 1500 |
| 用途 | 微調整の 必要のある 作業 |
パワーを抑える 必要のある作業 |
パワーや スピードを 優先したい 作業 |
|
― モード切替えスイッチ
WR36DFには、「オートストップモード(正転時)」「カスタマイズモード」「オートスローモード(逆転時)」の3つのモードが搭載されています。モード切替スイッチを押すごとにモードが切り替わります。
― オートストップモード(正転)とカスタマイズモード
オートストップモードは、あらかじめ設定された時間で自動停止して、ボルトの締め過ぎを防止してくれるモードです。カスタマイズモードでは、専用アプリからさらに細かい回転数とオートストップ時間の調整が可能になります。
| オートストップモード(正転)とカスタマイズモード | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| オートストップモード | カスタマイズ モード |
||||
| 1 | 2 | 3 | 4 | ||
| 表示ランプ | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 無負荷 最高回転数 (min-1) |
600 | 900 | 1200 | 1500 | 600,900 1200,1500 から選択 |
| オートストップ時間 | 打撃開始後1.2秒で停止 | 0.1~10秒の 範囲で設定 |
|||
| 用途 | 鉄骨の 仮締め 作業など |
トラックの ホイール ナットや 配管の 仮締め 作業など |
重機や橋梁の 仮締め作業など |
作業に 合わせて 回転数や オート ストップ 時間を 調整したい 場合 |
|
スマートフォンにアプリをダウンロードしてBluetooth対応バッテリーを取り付けると専用アプリから調整が可能です。
※Bluetooth対応バッテリー、HiKOKI TOOLSアプリのダウンロードが必要です。
― オートスローモード(逆転)
オートスローモードは、あらかじめ設定された時間・回転速度に自動で停止・変速し、ナットの脱落防止を補助してくれるモードです。(※スイッチ引き量が最大の時のみ。)
| オートスローモード(逆転) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | ||
| 表示ランプ | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
| オート スロー 機能 |
スイッチの 引き込み量 <最大> |
ボルトゆるみ検知後、一時停止。 0.5秒停止後再起動し、350min-1(回/分)で回転。 ※再起動後、回転は停止しません。 |
|||
| スイッチの 引き込み量 <半引き> |
ボルトゆるみ検知後、スイッチの引き込み量に応じて回転数が下記まで低下。 ※回転は停止しません。 |
||||
| 0~330min-1 (回/分) |
0~500min-1 (回/分) |
0~500min-1 (回/分) |
0~500min-1 (回/分) |
||
| 用途 | ボルトやナットの緩め作業など | ||||
フリクションリングはそのまま採用
※写真はWR36DAです
ソケットの仮保持ができ、ピン・Oリングの取付けが簡単に行えるフリクションリングの機構は、従来機から変わらず引き続き採用されています。
注意:仮保持の状態では使用しないでください。必ずピンを差し込み、Oリングを取付けて使用してください。仮保持のまま使用すると、ソケットが抜け落ち、けがの原因になります。
保護等級IP56の防じん・耐水性能
防じん・耐水性能も従来機同様です。粉じんが侵入しにくい特殊風窓構造(特許)と主要部品の樹脂フルコーティングにより保護等級IP56の防じん・耐水性能を備え、粉じんの多い現場や不意の雨にも製品へのダメージを抑えます。
※IP56適合製品は、ほこりや水による影響を受けにくいように設計されていますが、故障しないことを保証するものではありません。過度なほこりの中、水中や雨中での使用・放置はしないでください。工具本体に蓄電池を装着した状態で、工具本体のみIP56の保護等級に適合します。バッテリーの防じん・耐水を保証するものではありません。
カラープレートで外観をカスタマイズ
別売りのカラープレートを取り付けることで、外観を自分好みにカスタマイズすることもできます。カラープレートは、チタニウムシルバー・スカイブルー・シグナルレッド・バイオレット・ライトゴールドの5色展開です。
カラープレート取り付けイメージ

ビルディでCHECK
新旧機種をスペックで比較
それでは、新型機と従来機のスペックの違いをチェックしていきましょう。
| 新型機と従来機のスペック比較 | |||
|---|---|---|---|
| クラス | 新型機 | 従来機 | |
| 品番 | WR36DF |
WR36DA |
|
| 発売日 | 2023年1月 | 2018年3月 | |
| 締付能力 | 普通ボルト | M12~M36 | M12~M30 |
| 高力ボルト | M10~M27 | M10~M24 | |
| 最大締付けトルク (気温20°C満充電時) M30高力ボルト(強度区分F10T) 六角ソケット使用(締付け時間3秒) |
1,400N・m (14,286kgf・cm) |
1,100N・m (112.2kgf・m) |
|
| 無負荷回転数 (回/分) (気温20℃満充電時) |
4: 0~1,500min-1 | 強モード: 0~1,500min-1 | |
| 3: 0~1,200min-1 | 中モード: 0~1,200min-1 | ||
| 2: 0~900min-1 | 弱2モード: 0~900min-1 | ||
| 1: 0~600min-1 | 弱1モード: 0~600min-1 | ||
| 打撃数 (打撃/分) (気温20℃満充電時) |
4: 0~2,600min-1 | 強モード: 0~2,900min-1 | |
| 3: 0~2,200min-1 | 中モード: 0~2,300min-1 | ||
| 2: 0~1,900min-1 | 弱2モード: 0~1,800min-1 | ||
| 1: 0~1,600min-1 | 弱1モード: 0~1,200min-1 | ||
| 先端形状 | 四角ドライブ 19mm | ||
| 機体寸法 (全長×高さ×センタハイト) |
221×290×42mm (BSL36A18BX装着時) |
221×290×42mm (BSL36A18装着時) |
|
| 質量 | 3.9kg (BSL36A18BX装着時) |
3.7kg (BSL36A18装着時) |
|
| 振動3軸合成値 | 17.7m/s2 | 15.4m/s2 | |
| 使用可能バッテリー | マルチボルト蓄電池(残量表示付) | ||
| フルセット 標準付属品 |
バッテリー×2個 急速充電器 ケース |
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| バッテリー | 形名 | BSL36A18BX | BSL36A18 |
| 電圧 | 36V-2.5Ah / 18V-5.0Ah | ||
| 充電器 | 形名 | UC18YDL2 | UC18YDL |
| 充電時間 | 約25分(満充電) | ||
| 価格 | フルセット | ¥79,613 | ¥73,427 |
| 本体のみ | ¥39,257 | ¥36,645 | |
価格の差は数千円程度
従来機と比較するとフルセットでも本体のみでも4,000円ほどの価格アップとなっています。「最新型が欲しい!」「Bluetooth機能を使いたい!」という方は新型機を、「Bluetooth機能は必要ないかな」「少しでも安くゲットしたい」という方は従来機を、といった選び方もありかもしれませんね。
おわりに
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。【HiKOKI】クラスNo.1トルクのパワフル性能!マルチボルト36Vクラスのコードレスインパクトレンチ WR36DF が新登場!【新製品レビュー】、いかがでしたでしょうか。
この記事が皆さまの機種選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。










WR36DA
